2015年07月21日

ニュージーランドのホウ酸による劣化対策

25年前のNZ クイーンズタウン

20数年前のNZクイーンズタウン

ホウ酸塩を木材の劣化対策に使うようになったのは、
1950年前後のニュージーランドで防虫用に本格利用されてからです。

現在、日本でも内装用木材として馴染みの深いラジアターパインは元来、虫による食害を受けやすく、当時主に紙パルプ原料として利用されていましたが、住宅建材に用いるために、その欠点を補うホウ酸塩処理済ラジアターパインが認可されたのが始まりとなりました。

一時ホウ酸塩処理しなくても認可された時期がありましたが、構造材料として使われたラジアターパインの雨漏りによる腐れが多発したの契機に、2003年に建築法が改正され、再度耐久性構造材料として認定を受けました。
これは、ニュージーランドにおいて60年以上に渡り、腐れや虫による食害を受けないという実績が評価されたからです。

ちなみに、住宅の腐れが多発した原因は、"地中海ルック"という、ひさしのほとんどないデザインで、雨の度に外壁が最上部まで濡れ、太陽熱や紫外線による劣化も同じように受けてしまい、のびたり縮んだりしたところに割れやひびが入り、そうした部分から雨が入り木を腐らせたとされています。

屋根のひさしがなければ、屋根面積が少なくなり、コスト削減になります。
デザイン的にも、シンプルでシュッとした外観に繋がりますが、日本では今の時期、日射遮蔽と雨対策は必要不可欠です。永く安全に住み続けるには、構造的にもデザイン的にも考慮したいですね。



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